無限大の不思議 その2
2004年7月12日
はいこんにちは、灰皿ですよ。
なんとなくサイエンスっぽい話を書き続けてる灰皿ですよ。
これからもよろしくね。
なお、今回も「N」は「∞=無限大」を表しています。
前回の「無限大の不思議 その1」では、
N×N=N
っていうのが成立するそうです、ということを紹介しました。
では他の四則演算についてはどうでしょうか?
実は他にも成立する演算があるそうです。知ってるだけ一気に書いちゃいますね。
以下、aは整数です。
N+a=N(ただしa>0)
N×a=N(ただしa>0)
Nのa乗=N(ただしa>0)
N−a=N
N÷a=N(ただしa>0)
ああ、書くの疲れた。
んじゃ一個ずつ検討してみましょうか。
●N+a=N(ただしa>0)
これは、まぁいいですね。
大きいものに正の数を足すと大きくなるんだから、∞=Nになる。
●N×a=N(ただしa>0)
これは、その1で書いた話です。
●Nのa乗=N(ただしa>0)
これも良さそうですね。
Nのa乗とは、N×N×N×N×N×…がa回繰り返されることですね。N×N=Nであることが分かってますから、これはいつまでたっても答えはNですね。
●N−a=N
●N÷a=N(ただしa>0)
この2つに「あれ?」って思ったあなた!
それでいいです!
正しい!!
どっちやねん。
さて、世界をひっくり返しに行きましょうか(笑
「あれ?」って思った人は、きっとこう考えたんですよね。
「a=Nの時、この2つの式はどうなるの?」
とても良いです!
俺もそう思います!
俺も分かりません(笑
では、とりあえず逆に考えましょう。
「aがNじゃない時にこの2式は成立するか?」
「aがNじゃない」ということは「aは表現できる(有限な)整数のうちの一つ」ということですね。
んで、一個目の式見てみましょう。
●N−a=N
無限のものからいくつか拝借しても、減ったことにはなりませんね。だって無限はいつまでたっても無限だから。
なので「N-a=N」は成り立ちます。はい、騙し完了(笑
次行ってみましょうか。
●N÷a=N(ただしa>0)
整数で割るということは、無限のものをみんなで分け合うということですね。では、あなたの分け前はいくつになるか、というのがこの式の意味ですよね。
さて、納得するの大変ですよ。割り算って一番難しいですね(笑
ここでも逆の場合を考えてみましょう。
「N÷aがNじゃない」ということは、「N÷a=bあまりc(ただしbとcは整数)」となりますね。「Nじゃない」ということは、有限な表現可能な整数ってことですね。ということは、「N÷a=bあまりc」になりますね。ちょっとややこしいけど。
「N÷a=bあまりc」なら、なんと!なななななななななんと!
「N=a×b+c」となってしまいました。
つまり、Nは有限な数で、無限大じゃないってことになっちゃいますね。これだと「N=無限大」っていうことに矛盾しちゃいますね。
だから「N÷a=N(ただしa>0)」は成り立ちます。
背理法による証明です。背理法。はいりはいりふれはいりほう♪
なんか夢見たような心地かもしれませんが、合ってるでしょ?
ちなみに、「N-a=N」の証明も、上で書いたようなインチキくさい説明じゃなく、同様に背理法で行えます。やってみて下さい。
以上で、aがNじゃない場合は検証が終わりました。
さて、なら今度はaがNの時を考えましょう。
つまり、以下の2式を考えるわけですね。
●N-N=?
●N÷N=?
先に答え言っちゃいます。
実はこの2式、表現不能です。やっちゃいけません。
なぜなら、「Nは不定な数だから」。だって、「N+a=N」なんだから、同じ「N」って表記でも表してる数は違うかもしれないんですね。
いくつか分からない数からいくつか分からない数を引いても、答えがいくつかは分かりません。
同じように、いくつか分からない数をいくつか分からない数で割っても、答えがいくつかは分かりません。
さぁいよいよインチキくさくなってきました(笑
「その2」のラストスパート行きますよ!
これはもう、数学というか算数というか、世界の決まりごとなんですね。
例えば小学校で習った割り算。小学校では数式化することはないですが、一般にこう書けますね。
「a÷b=cあまりd」
でも、割り算を習ったときに一つだけ注意されたはずです。それは中学、高校でもず〜〜っと続いてたはずです。
なんのことでしょう?「割り算する時に0で割ったらダメだよ」って約束がありましたね。そのことです。
「0で割ったらダメ」ていうのは、「現在(あるいは現代)の数学を成り立たせる為に決めておかないとあちこちで困っちゃうこと」なんです。そしてそれは大昔、(多分)4000年前から決まっていたことなんです。1+1=2というのと同じことなんです。
同様に、「N-N」「N÷N」は共に計算できない、と。答えようがない、っていうのが正解です。決まりごとなんです。
と、いうわけで、「a=Nの時、この2つの式はどうなるの?」って思った人。その突っ込みは素晴らしく鋭く美しいです!なんと、数学の限界を突っついちゃう一言だったんですね(笑
では、おさらい。というか書き足しですね。書き足したところを太字にしときます。
以下、aは整数です。
N+a=N(ただしa>0)
N×a=N(ただしa>0)
Nのa乗=N(ただしa>0)
N−a=N(ただしaはNじゃない)
N÷a=N(ただしa>0で、Nじゃない)
ふう〜、とんでもなく難しい話になってしまいましたね。
でもここで宿題。
「1÷N=?」
これが次のテーマで、実はいくつか前に書いた話をひっくり返しちゃうかもしれないお話になります。
では皆さんさようなら!(笑)
その3へきっといつか TO GO!
なんとなくサイエンスっぽい話を書き続けてる灰皿ですよ。
これからもよろしくね。
なお、今回も「N」は「∞=無限大」を表しています。
前回の「無限大の不思議 その1」では、
N×N=N
っていうのが成立するそうです、ということを紹介しました。
では他の四則演算についてはどうでしょうか?
実は他にも成立する演算があるそうです。知ってるだけ一気に書いちゃいますね。
以下、aは整数です。
N+a=N(ただしa>0)
N×a=N(ただしa>0)
Nのa乗=N(ただしa>0)
N−a=N
N÷a=N(ただしa>0)
ああ、書くの疲れた。
んじゃ一個ずつ検討してみましょうか。
●N+a=N(ただしa>0)
これは、まぁいいですね。
大きいものに正の数を足すと大きくなるんだから、∞=Nになる。
●N×a=N(ただしa>0)
これは、その1で書いた話です。
●Nのa乗=N(ただしa>0)
これも良さそうですね。
Nのa乗とは、N×N×N×N×N×…がa回繰り返されることですね。N×N=Nであることが分かってますから、これはいつまでたっても答えはNですね。
●N−a=N
●N÷a=N(ただしa>0)
この2つに「あれ?」って思ったあなた!
それでいいです!
正しい!!
どっちやねん。
さて、世界をひっくり返しに行きましょうか(笑
「あれ?」って思った人は、きっとこう考えたんですよね。
「a=Nの時、この2つの式はどうなるの?」
とても良いです!
俺もそう思います!
俺も分かりません(笑
では、とりあえず逆に考えましょう。
「aがNじゃない時にこの2式は成立するか?」
「aがNじゃない」ということは「aは表現できる(有限な)整数のうちの一つ」ということですね。
んで、一個目の式見てみましょう。
●N−a=N
無限のものからいくつか拝借しても、減ったことにはなりませんね。だって無限はいつまでたっても無限だから。
なので「N-a=N」は成り立ちます。はい、騙し完了(笑
次行ってみましょうか。
●N÷a=N(ただしa>0)
整数で割るということは、無限のものをみんなで分け合うということですね。では、あなたの分け前はいくつになるか、というのがこの式の意味ですよね。
さて、納得するの大変ですよ。割り算って一番難しいですね(笑
ここでも逆の場合を考えてみましょう。
「N÷aがNじゃない」ということは、「N÷a=bあまりc(ただしbとcは整数)」となりますね。「Nじゃない」ということは、有限な表現可能な整数ってことですね。ということは、「N÷a=bあまりc」になりますね。ちょっとややこしいけど。
「N÷a=bあまりc」なら、なんと!なななななななななんと!
「N=a×b+c」となってしまいました。
つまり、Nは有限な数で、無限大じゃないってことになっちゃいますね。これだと「N=無限大」っていうことに矛盾しちゃいますね。
だから「N÷a=N(ただしa>0)」は成り立ちます。
背理法による証明です。背理法。はいりはいりふれはいりほう♪
なんか夢見たような心地かもしれませんが、合ってるでしょ?
ちなみに、「N-a=N」の証明も、上で書いたようなインチキくさい説明じゃなく、同様に背理法で行えます。やってみて下さい。
以上で、aがNじゃない場合は検証が終わりました。
さて、なら今度はaがNの時を考えましょう。
つまり、以下の2式を考えるわけですね。
●N-N=?
●N÷N=?
先に答え言っちゃいます。
実はこの2式、表現不能です。やっちゃいけません。
なぜなら、「Nは不定な数だから」。だって、「N+a=N」なんだから、同じ「N」って表記でも表してる数は違うかもしれないんですね。
いくつか分からない数からいくつか分からない数を引いても、答えがいくつかは分かりません。
同じように、いくつか分からない数をいくつか分からない数で割っても、答えがいくつかは分かりません。
さぁいよいよインチキくさくなってきました(笑
「その2」のラストスパート行きますよ!
これはもう、数学というか算数というか、世界の決まりごとなんですね。
例えば小学校で習った割り算。小学校では数式化することはないですが、一般にこう書けますね。
「a÷b=cあまりd」
でも、割り算を習ったときに一つだけ注意されたはずです。それは中学、高校でもず〜〜っと続いてたはずです。
なんのことでしょう?「割り算する時に0で割ったらダメだよ」って約束がありましたね。そのことです。
「0で割ったらダメ」ていうのは、「現在(あるいは現代)の数学を成り立たせる為に決めておかないとあちこちで困っちゃうこと」なんです。そしてそれは大昔、(多分)4000年前から決まっていたことなんです。1+1=2というのと同じことなんです。
同様に、「N-N」「N÷N」は共に計算できない、と。答えようがない、っていうのが正解です。決まりごとなんです。
と、いうわけで、「a=Nの時、この2つの式はどうなるの?」って思った人。その突っ込みは素晴らしく鋭く美しいです!なんと、数学の限界を突っついちゃう一言だったんですね(笑
では、おさらい。というか書き足しですね。書き足したところを太字にしときます。
以下、aは整数です。
N+a=N(ただしa>0)
N×a=N(ただしa>0)
Nのa乗=N(ただしa>0)
N−a=N(ただしaはNじゃない)
N÷a=N(ただしa>0で、Nじゃない)
ふう〜、とんでもなく難しい話になってしまいましたね。
でもここで宿題。
「1÷N=?」
これが次のテーマで、実はいくつか前に書いた話をひっくり返しちゃうかもしれないお話になります。
では皆さんさようなら!(笑)
その3へきっといつか TO GO!
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